レポ11 デジコミらしく? 3Dの利用

デジタルコミックつーと、3Dでレンダリングされたリアルな背景画像と手描きキャラの不自然な組み合わせの漫画が、雑誌のセンターカラーに載ってるっつーイメージが有りますけど、それは極端な作家さんの話でして、最近デジコミに取り組んでいる人達は、3Dを使うにしても、漫画的に自然に目立たないような使い方をしています。

コミスタ(無印)では背景トーンとして、コミスタEXではさらに外部ファイルの読み込みが可能ですので、デジコミらしくCGを漫画に取り入れてみましょ。
とは言え、CGを使ってるってだけで物珍しい扱いされる時代も終わりましたので、なるべくCGを使って楽してる事がバレない方向で。コミスタも、コミスタを使ってる事がバレないほうが良いでしょ?

3DCGで作りましたと見せびらかしても、ツマラナイと一蹴りされるようなデータも・・・

コミスタに取り込んで再利用〜

 

3Dモデルを用意

Shadeを使って教室をモデリングしました。モデリングデータはコレ(shadeR4以降 lzh圧縮)
机と椅子1セットと、教室内は見える範囲の壁しか作ってないので、フリーデータとして公開します。
机はコピペで複製、きちんと並んでいると不自然なので、回転や平行移動でバラけさせています。
ちなみに、窓には直線移動ジョイントを仕込んでいますので開け閉めが出来ます。

 

Shadeのpersonal以上のグレードではプラグインが使用できます。
MAXやライトウェーブやアニメーションマスターでは標準でコミック調(セル画調)シェーディングが出来ますが、Shadeではこちらのサイトで配布されているanime shaderを使用して輪郭線描画を行います。減色機能が非力なので陰影をトーンに変換する為に、表面材質の設定に一工夫。
基本色を白、発光のパラメーターを増減すると単純な1段影になります。影の濃度は、トーン濃度に置き換えて考えましょう。

レンダリングの設定
漫画原稿で利用する為には、600dpi以上の高解像度画像が必要となり、A4判全面に対応するには5000*7000ピクセルもの巨大なサイズになります。300dpiで我慢しても、2500*3500が必要です。ムービーであれば、VGA640*4800(頑張っても320*240)もあれば許されてしまうのとは桁違いのサイズです。
まともにレイトレーシングでレンダリングしてしまうと、20時間以上も平気でかかりますが、コミスタに取り込むには、要は線画だけを得られれば良いので「スキャンラインレンダリング」で済ませてしまいます。下の設定では、PIII800MHzのPCでレンダリング終了までに3分程でした。

anime shaderで、綺麗な線画を得るには、微妙なパラメーター設定が必要です。
レンダリングするモデルの形状によって、最適な値は変化するので、トライアンドエラーで色々試すしかありません。


 

フォトショとかウルトラキッドとかで

レンダリングで得られた画像です。この後は、ビットマップ系のグラフィックツールで線を調整します。
線画無しで、陰影のみの画像もレンダリングしました。材質の設定を変えて、影の調子もいじってます。

今回は600dpiで使うのは諦めて、300dpiで行く事にしました。
300dpiでは線は12ドットで1mmの太さになりますので、1〜2ドットの線は細すぎて見えなくなってしまうので、線を太くする処理を施します。つか、0.1mmの線なんかで描かないので、漫画のコマ上で手書きの線と太さが違って違和感出るし。

俺流のやり方は、ボカシ→2階調化で、敷居値を変えて太さを調整してます。

 

2階調化したので、陰影付けはブッ飛んでしまいました。

 

コミスタEXに線画を取り込む。

とりあえず、出てくるウィンドーをぞろぞろ並べてみました。ダイアログでいちいち確認するのが面倒くさいんですけど・・・

コミスタ(無印)にも付けてよ。

600dpiで行きたい所ですが・・・レンダリング時間がねぇ。

アングルの設定が大雑把なので、手動調整。

・位置合わせ
「元の画像の比率を維持」

・明るさコントラスト
元々2値化した画像なので、コントラストも何も無いです。

・確認
コマに収まっている位置を確認しましょう。

・2値化
元々2値画像なのでいらんステップ。

・ゴミ取り

読み込むまでに、えらく手間がかかってしまいましたが、やっとラスタレイヤーにたどり着きました。
実は位置が悪かったので、読み込み直して位置調整してます。

 

背景トーンとして

レンダリングの陰影画像をトーンとして読み込んで利用します。
マイトーンフォルダを開き、「新規作成」

トーンの種類を「背景」にして。

読み込みボタンを押すと

jpegしか読めないんですか? jpegの輝度情報だけ使ってるのかな。

線画を300dpiで読み込んだ場合、同サイズの背景トーンを作るには「使用倍率200.00」となります。
この段階ではshift+ドラッグでの位置調整は出来ません。

コマ全体に貼り込むので、トーンのアイコンを直接投げ込む。

そのままでは位置がずれているので・・・

「オブジェクト」から、トーンのレイヤをダブルクリックして、トーン設定を変更。

shift+ドラッグでの位置調整。
網点表示だと位置合わせがやりにくいので、グレー表示にて操作。

表示を大きくして微妙な位置調整。

こうやって貼り込んだトーンは、一種の模様トーンですが、
明るさ、コントラストを調整してトーンの濃度が調整できます。後調整が効くのが良いね。

 
 

で、完成。この後、別レイヤにキャラクタを書き込んだり、背景にディテールを加筆したり。


 

印刷サンプル
300dpiだとこんな物かね・・・


 

END